ラーメンのスープまで飲み干したくなるデザインを考える
先日、友人とラーメンを食べに行きました。
こってり系のラーメンで、味がはっきりとしていてとても美味しかったです。
しかし、濃厚なあまりスープまで飲み干すことが出来ませんでした。フードロスや排水管内で冷えた油が固まるといった観点からも、望ましい行為ではありません。
幼少期から食べ物を粗末にするなと言われて育ってきた私としては、できるだけラーメンをスープまで飲み干したいところ。それも頑張って飲むのではなく、自然と飲み干したくなるような…
そこで、デザインの力に頼るのはどうだろうか、と考えました。
ゴミ箱の上にバスケットゴールをくっつけて「捨てたい!」と思わせたり、手指消毒機と真実の口を合体させて「手を入れたい!」と思わせるようなデザイン。これを「仕掛け学」というそうです。
どちらも楽しそうな印象があって、強制的ではなく自然とやってしまいたくなるような工夫がありますね。
さて、ラーメンのスープを飲み干したくなるようなデザインを考える前に、そのデザインを書く場所を考える必要があります。飲み干すときに必要な動作や付随することについて、マインドマップで案出ししてみます。
いくつか書き出すことができました。今回は、この中でも「スープを飲み干すと底が見える」ということに着目して、お椀の底に何か工夫をするイメージで考えていきます。
底にデザインするとのことで、既に「見えないものが見えるようになる」というワクワク感が生じることに気がつきました。不快にならない物であれば、案外何が書いてあっても楽しいかもしれません。
方向性が決まってきたので、書いてあったらいいなと思うものをいくつか考えてみました。
1.お得なクーポン
お店でもらって嬉しくなる代表的なものといえばクーポンです。会計の際にスタンプを押してくれる店であれば「スタンプ二倍!」でも良いかも知れません。QRコードをお椀の底に印刷することで、飲み干したくなるはずです。
2.似顔絵
店主の似顔絵にお礼の言葉を添えることで、パターン化されたお椀に簡単にオリジナリティを出すことができます。デザイナーの仕事にも繋がりそうですし、お礼を言われて嫌な気持ちになることもありません。
3.豆知識
知らないことを知るのは楽しいですよね。そこで豆知識が書いてあったらどうかと考えてみました。ネタが切れることもなさそうですし、様々なジャンルがあるので面白そうです。個人的にはおばあちゃんの知恵袋を聞くのが好きです。
4.格言
食事は一日の区切りの時間。食事=休憩時間の終わりに格言を見ることで、気を引き締めることができるのでは無いでしょうか。格言によって悩み事が解決したり、やるべきことを見つけることが出来たりもする、目に触れる機会を増やすのは良いことではないでしょうか。
5.クイズ
お椀のフチにクイズを書いてみました。ついつい食べている間に回答を考えてしまい、スープを飲み干して答え合わせしたくなること間違いなしです。友人や家族など、誰かと一緒に食べている時には会話のネタにもなりそうですね。
感想
今回は案出しにマインドマップを使用してみました。連想して案は出せたものの、工夫した書き方をしないと、どれがどこから連想された単語なのかわからなくなりそうだと思います。
ちなみに、ラーメンの器の模様として一般的である「龍」と「鳳凰」は皇帝や皇后の紋章。特徴的な四角い渦巻き模様は「雷文」と良い、中国で自然界の驚異の象徴である雷をかたどった伝統の文様です。喜の字を二つ並べてデザインされた「双喜文」は、新郎新婦がならんで喜んでいる姿を文字にした結婚を祝う図案で、本来は結婚式の時のみに使われたおめでたい字なんだそうです。(参照:西山製麺株式会社HP)
0コメント