行動を促すデザイン

2023/5/10の課題


 行動を促すとは、優しく言い換えると「思わずやってしまいたくなる事」をうまくデザインに落とし込むことだと解釈しました。


 私が思わずやってしまいたくなる事といえば、壁に穴があったら指を突っこむ。排水溝の溝を見たら傘を突っ込む。小高いところに登る。横断歩道の白いところだけ踏んで渡る。鳩がいたら追いかけ回す…などが思いつきます。

 こうして羅列してみると、私の精神が小学生時代で止まっていることを自覚させられて少し恥ずかしくなってしまいますが、意外と人がやりたくなる事というのは幼稚で楽しいことな気がしてきました。

 また、促すという単語には仕向ける。すみやかにさせるという意味があるので、なんとなく「相手が嫌な気持ちにならないように工夫してルールを守らせる」というイメージが浮かびますね。




 そこで思い出したのが、男性は用を足す時に便器に汚れがあると、ついつい尿をそこに当ててしまうという話です。

 実際に男性用便器に的として貼り付けるシールが商品化されていて、これを知ったとき「これほど人間の心理を利用した商品が存在するのか…」と驚きを通り越して笑ってしまった記憶があります。しかもそのシール、熱に反応して絵が変わるそうです。流石に面白すぎる。



 一見間抜けにも見えるアイデアですが、これこそ行動を促すデザインの成功例だとも思います。熱に反応して絵が変わることで男性は最後まで的から尿を外すことなく当て続けるため、周りに飛び散る確率がグッと減っています。男性は無意識でやってしまう上に、後からトイレを利用する人も綺麗なトイレを使えて Happy ですね。


 これと似たようなものが「龍が如く極2」というゲームにもミニゲームとして収録されているのですが、そちらは「前回そこで用を足した人と的に当てた尿の水圧でバトルする」というメチャクチャなものです。流石にゲーム内なので誇張したり、ゲームのボリュームを増やすための要素だと思……


(引用:PR TIMES



あるの!!!?!?!???!?!??


 どうやら「トイレッツ」という商品名で2011年にSEGAから発売されていたようです。残念ながら現在は販売終了してしまっているようですが、それでも現実世界にこのシステムが存在していたって凄くないですか?

 こんなのがトイレに設置してあるのを見つけたが最後、無理にでも用を足したい気持ちが湧いてきます。しかし女性用のトイレッツは無いとのこと。ズルすぎ。トイレッツで尿バトルするためだけに男性になりたい。


 的に尿を当てる行為をゲームバトルとして組み込むことで、絶対に最後まで的から外させないという強い意志を感じます。さらにトイレッツで遊べるゲームは全部で6種! ゲーム終了後に任意の広告を設定することも出来るそうで、トイレを清潔に保てるうえに宣伝もできるそうです。実際にこのトイレを利用した男性の約94%がトイレッツを面白いと感じており、広告効果も相まって売り上げが2倍になったという結果も出ています。一石何鳥? 今からでも私のアイデアって事にできないでしょうか…


感想

 私ではせいぜい尿が当たると温度で色とか模様が変わるようにしよう!で出せるアイデアが限界を迎えそうなのに、これをゲームにしよう! と考えついた人がすごすぎる。

 こういった商品を見ていると、私もみんなを笑顔にできるデザインや商品を作りたいという思いがより一層強くなり、今後の学業により励んでいこうと思いました。

 いつだったか聞いた「デザイナーは頭の中にある妄想を形にすることが仕事。求められている」という話ってこういう事なのでしょうか。とてもロマン溢れる仕事ですね…




 






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